【 「ホストの前に人間やろ」 を 理念と利益で視る】
カテゴリ: 理念と利益
【ホストの前に人間やろ】



関西最大級のホストクラブ「紫苑」のオーナー・井上敬一と、
彼の店で働くホストたちの姿を追った人気シリーズの中から、
もっとも反響の大きかった第3弾を再構成しての放送された。

たまたま付けたテレビ、なかなかおもしろかった。

ホストである前に人間やろ! (単行本) 井上 敬一 (著) もある。


主な登場人物は3人だった。


オーナーの、ケイイチ。

センセーショナルなイメージを叩くために、
テレビは、大阪ナンバーワンホステスが
一夜で200万以上使うシーンを写す。


しかし、そこに二人のホスト。


チームワークと人情を大切にする理念派のタツヤと
売上至上主義のケイイチという利益派をうまく対比している。


「ホストは
売上上げてナンボやろ?」

「おまえさぁ、あの客座らせてて5分、
お茶しか飲んでへんやろ?何してん?
おれは5万のボトルおろしてきてんで。」


そこから始まる物語。

しかし、
No1ホストのカズヨシはドンドンと仲間から離れていく。

オーナーのケイイチは
東京進出を目指すもののメンバーに亀裂が入っていくという構図。


「数字出せばいいにゃろ、結果出せばいいんだろ。」

そういうカズヨシに、
ケイイチは徹底的に指導をした。


「タダ単に、売上のことしか考えてない。

いま直さなアカン。

40、50になってもそうなる。

一人で生きている訳じゃない。」


しかし、まったく耳を傾けなかった。

あんまりにも、非情にも見えるそのナンバーワンは、こう
いったセリフも吐く。


「ここはクラブだろ?
ここは、仲良しクラブなのか!?
ダメなヤツはダメだ。

出えへんのは出えへん!
芽が腐っている!」

だれも文句は言えない。

オーナーと共に、東京へ進出の夢も、オーナーとの反発に
より自らが出ていく。

単独で独立したカズヨシは、東京で開店、
そして賑わった。


売上が低くとも10年戦士であった仲間を大切にするタツヤも、
それを止められなかったオーナーに対して疑念をもち、
売上だけでない姿勢を貫いてきたチームの兄貴的な存在を
暖かく見守ってくれていたのかすら信じられなくなった。

そして、あっけなく去っていく。

ドライで売上主義のカズヨシ
暖かい人情主義のタツヤ

どちらも消えていく、もちろん、紫苑(シオン)は客が
消えていき、優柔不断なオーナーは、その二人を手放し
たことで、経営不審になった。

しかし、そんなことよりも、彼らの人生を
本当に心配しているというシーンとしてテレビは写し出す。

「帰ってきて欲しい」

プライドとの戦いだった。

そして、東京。繁盛したカズヨシの店へゆくも、もはやケイ
イチは、部外者であった。オーナーと目を合わせない元No1
のカズヨシの絵。


タツヤはふるさとで、漁師になっていた。

2歳で母が亡くなり、父が蒸発。
色々な過去がある。


「こっちの夢をみつけつつもある」

「オレは帰って欲しい、それだけ」


それでは帰ってこなかったが、気持ちをぶつけることがで
きただけで満足だったというケイイチ。


ここからが感動の始りである。


カズヨシの店に異変が。オープンのころには考えられなかった。
カズヨシの売上至上主義についていけず、ホストが全員辞めていった。

ケイイチと決裂して、 2か月。

「カズヨシは元暴走族。
少年院、ケイイチに拾われた。
月に50万の支払う、香川県の実家へ。」


その数カ月後、タッツンが漁村から、店に帰ってきた。

いま、
在籍するホストは最盛期の半数。もっとも心強い


「負け戦のほうがおもろいからね、
いまからドンダケやれるかですから」


ホストグランプリ

こういうお祭り騒ぎに手を出さず
常連に気を使ってきたが、いまは注目を浴びなければならない。


店から出したあのNo1ホストカズヨシに
「戻って欲しい」と願ったケイイチ。

東京のカレの店に、客はもうほとんどいなかった。


「シオンのためになるんであれば、やりますよ。」

しかし
大阪の従業員は一斉に反発。

なんであいつが代表なんだと。

そこで、ずっと黙っていた空間で、
漁村から戻ってきた理念派のタツヤがこういった。



「皆が今、

 働けてるのは代表(カズヨシ)のおかげや」



ケイイチにとって、自分から言えなかったこのセリフを
数字よりも人情の理念派カズヨシがいってくれたこと。

こんなに嬉しいことはなかった。


全日本ホストグランプリ決勝

団長はもちろんタツヤ。
カズヨシも決勝に駒を進めている。

タレントが演技する客のまえで、接客の技術の披露する。

この一体感が欲しかった。

グランプリ
「プリンスクラブシオン」

あれだけドライだったカズヨシが変わった。

今まで支えていてありがとうございます。
感謝しています。 という言葉

「仲間たち、
東京進出をかかげていた7月はとっくに過ぎていた12月。」

このマンションの一室で
ケイイチのマンションに転がり込んできた。

あれから10年。

結論からいうと、
大阪戻ってこいや。

もう一回、一緒にやっていきたい。

家族が戻ってきた瞬間。

翌日、また、ホスト全員を集めた。

「東京進出を辞退を辞めます!あきらめます!

今の現状、分かると思うけど、
個人プレーが多い、チームワークがない、
自分のことしか考えてない。

もう一度、一からやらないと。

初心に帰って、昔のシオンを取り戻していかなと
きつい、一緒に志あるやつだけで、
もう一回築き直していきたい。」

オーナー気合入れてください。
一発くらわせた。

おれも殴ってくれとタツヤもいう。

そんなオーナーになった

右手に理念
左手に利益

突然、自信を失い
人を信じることの尊さ
信じ続けることのむずかしさ

それをしった1年

負けることは恥ずかしくない。

「ホストである前に、男や
 男でなるまえに、人間や」

「一人で生きている人は誰もおらん、ちゃうかな」

一年後
2009年春。

満を持して東京へ進出。
新宿、歌舞伎町。

大阪でナンバーワンかもしれませんが、驕ってませんか。
こんな店潰れてしまえばいい!

再び亀裂。

2010年、今年も個性たくさんのホスト、
昨日の自分より今日の自分へと

また新しい、人間ドラマが動いている。

味谷和哉
(フジテレビ プロデューサー)


~~~~
(所感)


時代も時代の中で伝えたかった物語だろうが、

結局、両端おるから楽しい。

理念なき利益は犯罪
利益なき理念は寝言


個人最適よりも組織バランスが最適であるという結論の中で、
このプロデューサーは、利益よりも理念といいたかったのだろうが
私が刺さったのは、
もしかしたら、

「クラブシオンは、仲良しクラブちゃうんだぜ!」

というカズヨシのセリフのほうでもあった。

環境やりたい、森林やりたい、
仲良しクラブちゃんやでという甘い空気をよく見てきたなかで、
何か刺さるモノがあった。


この番組は、
人それぞれに
異なるポジションとベクトル、その刺さるセリフを
両端揃えて持ってきた点にこの物語の良さがあると思えた。


これを見ると

「利益型でも理念型でも調整型でも、要はバランスやね。
 個人の中のバランス。組織の中のバランス。」

とはいう。

しかし、 バランスとは
個人で、その両「極端」を経験してこそ、
バランスをとりたいと言える権利がある。

私の小さな経験からは、そのようにも見えた。




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編集 / 2010.03.21 / コメント: 0 / トラックバック: - / PageTop↑
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地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる古川大輔が現場感あふれる日々をブログにアップ。コンサルタント視点のコラムもあり、地域経営、会社経営、人生経営のヒントにもご覧ください。 ~地域・地方にこそ美しい日本の宝あり~

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株式会社 古川ちいきの総合研究所 
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