【奇跡の集落 やねだん TBSをみて】
カテゴリ: 地域ビジネス(地域資源、観光、農業)
【コラム(所感)】


鹿児島の民放が追った13年間のある集落の記録。それをTBSが、
放送した。なんとなくこの集落のことを知っていたが、なるほ
どこういうことだったのかと、じっくりとその13年間を追っ
た内容は、途中ほろりと涙も出るシーンがありながら、とても
大切なキーワードをそこにみた。

「やねだん」

鹿児島県鹿屋市の柳谷集落、愛称「やねだん」は、人口300人
、うち65歳以上が4割。さびれゆく過疎高齢化の集落から、
10年ほどで“地域再生のお手本”として、全国から注目される
集落に変貌した。

奇跡の集落「やねだん」

集落、柳谷(やなぎだに)を地元の方言で「やねだん」という。

1996年のこと、「このままではまずい」その危機感をもとに、
地域再生を決意、集落のリーダーをかえ、当時55歳だった、
豊重哲郎氏が、自治公民館長になる。

当時は、まったくお金がなかったが、それでも、行政に頼らない
自分たちによる集落再生を目標に、当時あった、地区の余剰金は
たった1万円というなか、集落のみながボランティアで、工場跡
地、公園をつくった。大工、左官、のみならず地域のあらゆる方
々が参画。そこから、お金をもらう仕事はやらぬが、お金のない
仕事はみんなやる。そんな一体感があったという。

しかし、お金がまったくなしではずっと続かないのは承知のこと。

じつは、なんとか職を作らねばと、でんぷん、焼酎用の「さつま
いも」栽培を開始。翌年97年、余剰金は27万円、2000年には、
オリジナル焼酎を開発し、40万円にもなった。そのお金で、高齢
者用の緊急連絡装置、そして子供のための「寺子屋」を作った。

老人、子供のため、
そのミッションの小さな集落の小さな実現に
むろん、行政には頼らない。

また、もともと地域にあった宝でもあるもので、地元の方たちが商
品開発に従事され、「土着菌」を開発。それを家畜のえさに混ぜると、
家畜の悪臭が消えるということでそれが内外問わず、その商品に魅力
があり、多くの方々が求めてきた。


リーダーである自治公民館長はこういった。
いや、いい切った。

「地域再生の基本は、人海戦術です!」


その後、余剰金は05年で275万円、06年には498万円にもなった。
そこで、全世帯にボーナスが出る集落として、一躍有名になり、
鹿児島だけでなく、全国区へとなった。全員に1万円ずつ。

あくまでも、自主財源を、国や県、地方行政に頼らずに、取得し
たという、面で着目されているのではなく、ここにおける地域の
「文化的」な「発展」なるものがあることに着目したい。

空き家問題にも真正面に立ち向かい、アーティストを呼んだ。
その画家が描く、おばあちゃんの絵に笑顔が増え、また、その
陶芸家と一緒に、集落の人たちが作る日常雑貨の「陶芸品」、
そのコミュニティーの場として、またその集落に「暖かさ」を
呼び寄せた。

そのときに80代くらいのおばあちゃんだろうか。テレビの取材
に応じ、とっても明るい笑顔で、地域再生にかかわってきた。

ボーナスを提供したときも、館長から「地域のための、知恵と
笑顔に感謝です!」そういって手渡された手作りのボーナス袋を
大切にしていたおばあちゃん。


「何を作ってるんですか?」

「お墓にねぇ、お供えしようかしらね!」

「(亡くなった)旦那さんにですか?」

「いや、私のお墓のために!」

「はは!!」

テレビを囲んだ、その多くの集落のおばちゃんたちが、陶芸を
しているシーンに笑いが絶えなかった。

実は、そのおばあちゃん、最近亡くなられたという。50代くらいの息子
さんが、そのお墓の前でこういった。


「母は幸せだったろうに。
こんな集落の人たちに囲まれてね・・・・」


当然にそのお墓の前には、自分で創られた「花瓶」があった。


そういえば、ほかのおばあちゃんだったが

「ボーナスどう使うんですか?」と地元テレビ局のアナウンサー
がきくと

「先祖のために、お墓のお花代に使おうかね。」


という笑顔に、私は、日本のこころのよりどころを見たような気
がした。


むろん、リーダーの豊重さんの情熱や行動力に支えられたところ
は大きい。毎朝、6時に起きて、集落の人たちに無線放送をする。
年に3回「父の日」「母の日」「敬老の日」には、子や孫からの
お手紙を、地元の高校生が朗読するという。

「おかあさん、福岡でがんばってるよ。
尊敬する人は誰って、こないだきかれて、
やっぱり「母」って、いったよ」

その集落放送を聞いている母の姿と、地元の高校生が手にした
手書きの手紙をみていると、「切れたつながり」を「つなぐ」
ことの大切さを、身をもって示されたが、それも、この館長が、
余命5年と言われた大腸がんになった経験も大きい。


地域再生はね「文化向上」にあるんです。

5年間いなかった赤ちゃんが、この集落に今年初めて生まれた。
Uターン者も増えているという。2007年には、韓国に「やねだん」
というお店ができた。ここは素敵な落ち着く空間だと、人気だ。

最後に館長はこういった

「過疎だからとか、
高齢者だからとかいって、
地域を捨てるってのは「ヤボ」だねぇ・・・」




第一フェーズは、一体感と協業の創出
第二フェーズは、商品化と利益への誘導
第三フェーズは、外部との交流と広がり


大前提に「地域愛」そんなところにあるのだろう。
資本主義がどうなろうと、日本がつぶれようとも、
この地域は生きている。

そんなところをひとつひとつ創っていく。


参照
http://www.mbc.co.jp/tokusen/yanedan/index.html


~最後に~

こういうテレビ(雑誌)をみて
ベンチマーク(優良事例)をみて、どうおもうか。


1.あれは鹿児島だからねぇ、
  寒いうちの地域ではできないね・・・。
    たまたまいいリーダーがいたんだね。


2.素敵!全部は無理だが
    あの部分はマネしよう!


1になっているひとは人間(思考)を変えることからです。
そんな地域との違い(特殊性)を発見して、動きが止まるの
ではいみない。何においてもそうである。いいものを見たら、
まずできるところを、やってみる。

「よく、やねだんだから出来たんだと言われます。
でも、こんな地域、こんな私たち、
 こんな、なんにもない、やねだん でも、できるんですよ。」

アナウンサーが、
館長から直接聞いた、その言葉で結ばれていたのが印象的だった。
http://www.mbc.co.jp/tokusen/yanedan/index.html
スポンサーサイト
編集 / 2009.12.23 / コメント: 0 / トラックバック: - / PageTop↑
コメント
 
Title
 
 
 
 
 
 
Secret 


Pagetop↑
twitter 古川大輔
プロフィール

古川大輔

Author:古川大輔
地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる古川大輔が現場感あふれる日々をブログにアップ。コンサルタント視点のコラムもあり、地域経営、会社経営、人生経営のヒントにもご覧ください。 ~地域・地方にこそ美しい日本の宝あり~

⇒【連絡先】
株式会社 古川ちいきの総合研究所 
E-mail:furukawa@chiikino.jp

ご感想ご意見などは、ブログ内の返信ではなく、
こちらEメールにてよろしくお願い申し上げます。

ブログ内検索
最近のトラックバック
ブロとも申請フォーム
月別アーカイブ