【関ヶ原にみる利と義】
カテゴリ: 理念と利益



ようやく、関ヶ原(司馬遼太郎)を読み終えた。

1600年
関ヶ原の戦い
徳川家康vs石田三成


としか知らなかった私は、ここまで憎い利(家康)と深い義(
三成)のせめぎあいの戦いだったのかと恥ずかしながら、初め
て知った。亡き秀吉の遺言の通り、秀頼(豊臣家)を守るとい
う義と、欲望と自己保存の本能にいきる利と、その戦い。


家康は巧みだった。


いま、エコだのなんだの、江戸時代礼賛時代という不思議なう
れしい時代になっているが、元々が家康の巨利だったかと思う
と甚だ虚しいが、世を制定するという正義は、逆に利によって
まっとうされたとちょっとだけ家康を擁護しよう。



しかし家康への憎さ、悔しさは三成に代わって現代にも残る。
それが司馬遼太郎の書である。



私は、まともに歴史を勉強してなくてよかった。


義務教育だか受験教育だかしらぬが、それにより、歴史上の人
物や年号だけ強引に記憶させてくれたが、それがそれでよかっ
た。あぁこの人ってこうなんだ、あの人ってそうなんだ!



司馬遼太郎を読むための前講座だったわけだなと笑。


その人物名だけ知っていたカレらが、色眼鏡なしで、素直にこ
の物語を楽しめる。大丸の社是は先義後利というが、それが
かすむほど「利」という欲望の怖さを知るのが関ヶ原の戦いな
のである。



『世間は、
 欲望と自己保存の本能でうごいていると
    家康はこの歳になってしみじみと知らされた。』



関ヶ原を通して描かれた義(理念)と利(利益)というのは、結
局、徳川家康の利得と石田三成の正義との戦いなのであるが、実
は、その参謀であった本多正信と島左近との戦いでもあった。


むろん歴史小説であるゆえに三成の最後の描き方は多少過剰に美
しく描かれて入るが、歴史上の敗北者である三成や、また河井継
之助[峠]などもまた「信念つらぬく男の有様」を司馬先生は描
いてくれていることに私はそもそも感激し、関ヶ原の下巻は、特
に、涙流さずに読めない。


泣けます。


人を動かすための政治力とは何か、極めて組織において、人生に
おいて「利益」とは何か「理念」とは何かを考えさせられる。


ビジネスは人である
人とは歴史文学から学べる。
ゆえに歴史文学はビジネスを制する、必要条件となる。


利益なき理念は寝言


の最たる部分が関ヶ原にあった。武力ではなく人間の戦い。
名前だけちょっとカジったことがある歴史上の人物たちが、
利と義とに動かされる妙なシーンは、もうこの書物に没頭し
てしまう。



「こばやかわぁ!!!!」




「ビジネス書を読むのであったら司馬遼太郎を読め」
最初の上司に教わった一生モノの私へのプレゼントである。

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編集 / 2008.10.12 / コメント: 0 / トラックバック: - / PageTop↑
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地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる古川大輔が現場感あふれる日々をブログにアップ。コンサルタント視点のコラムもあり、地域経営、会社経営、人生経営のヒントにもご覧ください。 ~地域・地方にこそ美しい日本の宝あり~

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