【ドラッカー理論と吉野林業】
カテゴリ: 森林・林業・製材・材木・住宅
技術優位性と顧客満足(吉野林業編)として考えた。
 

ドラッカーはいう。
「技術ではなく顧客によって事業を再定義し、それに従って
分権化を進めるべきだとの結論に達した」

「事業の目的は、顧客を作り出すこと」

と。確かに現在、顧客のニーズなしにしてビジネスの成功は
なりたたない。顧客の満足なしには、利益を求めることはでき
ない。実は、ここに吉野林業の問題点がある。いや、吉野林
業だけでなく、とあるホンモノの手作り業界にも、関わる問題
がある。そう、

現在の時流は「自然感」「手作り感」の創出である。どんなに
手作りであっても細やかで精巧すぎても、時流は目を向けな
いらしい。よって、機械加工業が敢えて、自然に近づける工程
を加えたりする。例えば、家具も、一度「線」のはっきりとしたも
のを作ってから、手作り感を創出するために、敢えて破壊する。

オーダースーツも、あまりに綺麗で線がきっちりしたモノよりも、
少々、手作り感覚のあるほうが売れるらしい。大量生産スーツ
も、その時の流れに乗る。また陶芸品も、手作り感があり、敢
えて「いびつ」であったほうが消費者には刺さる。

よってあまりに精巧にしすぎると返って売れない。

吉野林業、圧倒的に、他との差別化できることは「無節の木」で
ある。これは、酒・醤油などの樽用に作られた木材であり、もと
もと節があると穴が開きやすいため、樽丸には無節がいいこと
からそのための技術を確立した。その節なしの無節の木を作る
多ために、チョンマゲ時代の方が山に入り、植林から間伐作業、
育成に当たった。様々な工夫と手間暇がかかる。

しかし、この努力と歴史の賜物は、今、市場には受けない。いま、
人気があるのは「自然感」がある、「節のある木」の方である。
節なしで年輪の線がはっきりとゆがんでいない材は、大日本印
刷社が作るような、人工シールと勘違いされる有様だ。

手作り・手の込んだホンモノが、理解されにくい。そもそも、林業
は、商品化するのに、50年~100年かかる世界なのである。誰
が時流を読めるものか。小田急の切符切りになりたかった私が、
大人になったら、全部自動改札になっている現状を見たら何もい
えまい。

あのおっちゃんの早業で切符をきる技術は子どもながらにほれ
込んだ。余談だった。

さて、どうするホンモノのホンモノ。ドラッカーの「技術ではなく、
顧客により事業を再定義しろ」というのは、これとは少々ずれる。

「俺たちすげ~もん、作ってるんだら、高い値段で買ってよ」それ
は、無理である。では、どうするか。

1)時期を待つ
2)ホンモノを理解する人のみにターゲティング販売する
3)本質を変えず、時流にチョイ乗り加工する

様々な他のビジネスモデルに目をやり、常に、そして、今
のお客様の問題点を考える。共通のルールそして答えが、
必ずあると信じている。


スポンサーサイト
編集 / 2005.02.25 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
コメント
 
Title
 
 
 
 
 
 
Secret 


Pagetop↑
トラックバック
Pagetop↑
twitter 古川大輔
プロフィール

古川大輔

Author:古川大輔
地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる古川大輔が現場感あふれる日々をブログにアップ。コンサルタント視点のコラムもあり、地域経営、会社経営、人生経営のヒントにもご覧ください。 ~地域・地方にこそ美しい日本の宝あり~

⇒【連絡先】
株式会社 古川ちいきの総合研究所 
E-mail:furukawa@chiikino.jp

ご感想ご意見などは、ブログ内の返信ではなく、
こちらEメールにてよろしくお願い申し上げます。

ブログ内検索
最近のトラックバック
ブロとも申請フォーム
月別アーカイブ