【林業欧州視察③(なめられた日本編)】


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
06日 林業視察 ベクショー
    森林エネルギー社 スウェーデン南部森林組合 視察
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【林業欧州視察③(なめられた日本編)】


SODRAという会社(森林組合)を視察。若く35歳くらいのイケ
メンスウェーデン人担当者からプレゼンを受けた。スードラ(
SODRA 本当はOの上に・・がある文字。)とは南という
意味で、スウェーデンには、北部・中部・南部との3つの巨大
森林組合会社(森林所有者連合)がある。ここはその南部にあ
たるSODRA。日本の森林組合とは桁違いの施設で、IT企
業か、いやデザイン家具会社かと思うほどだ。階段は赤を基調
としたらせん状、各階に飾られたインテリアもガラスの伝統工
芸品や絵画が飾られていた。

日本の森林組合とは大いに違う。


SODARの基本情報は、ここには割愛させていただくが、日本
の森林組合との違いは何かを述べたい。

そこに食らいつく視察団は、その視点で多くの質問をした。当然、
地理的な相違があり、山は平坦であり、施業しやすさや、チップ
をエネルギーにする販売先(昨日の訪問先)が安定していること
など多いに違うが、ビジネスとしての存在が面々に香り、元気の
ある組織であることは間違いない。

このあたりはレポートとしてまとめたいが、さて、質疑応答の最後
に、また私は同じ質問をした。


「あなたにとって日本とは何ですか?」


昨日に続いて、北朝鮮の隣の国・・・と言われるのか、はたま
た自動車メーカーの国、電気機器の国といわれるか。すると、
しばらくの沈黙のうち、こういった。


「日本?日本のイメージですか・・・?いや~、実は・・・、
あまり知りません。私の友人が、そういえば、日本のエレク
トリック関係の会社に就職しましたね。そのくらいですね。」


通訳さんがである。

「まぁようするによく知らないってことです。」


そういった瞬間。「そりゃ当然だわな」と思うひとと、そうでない
人の二通りに別れたことだろう。しかし視察団が呆れ顔と怒り顔
とになったのは次のSODRA社員の発言があってからだ。


「そうです、そうです。
私たちは、日本にも住宅の建築材を輸出しています。」


ついでのように、思い出したかのように、カレはそう言った。
確かにSODRA社の20ページにわたる英語パンフレットには
Japaneseという単語が数回でてきて、それは日本に輸出してい
ますと書いてある。他の国名がパンフレットにはないだけに、
日本がメイン顧客であることは間違いない。顧客として主軸に
なる日本であるのに、日本に対してのイメージはそんなもので
ある。



「実は、日本も森林国家なんですが・・・」

こちらがまたそういった。キリっと襟のたったシャツに水色の
セーター来た紳士風なSODRAのイケメンさんはこう答えた。


「そうですね、確かに、視察にはたくさん訪れてくれています。
ですけど知らないのです。すみません・・・・、逆にお聞きし
たいです。日本の林業事情、森林事情はどうですか?!」


ここで視察側は目を覚ましたかもしれない。この視察先こそが
モデル企業(組合)ではなく、最大の競合であるということを。
高知県の製材会社の社長、林業会社の社長が口をそろえてつぶ
やいた。


「あんたらの木(ホワイトウッド)が安いから、
たくさん売ってきて、俺ら(日本の木材)が儲からんのだろうが。」


その後、視察団が行政の立場で、林家の立場で、おのおのに、
日本の森林の特徴、日本の林業の特徴、製材の特徴、住宅の特
徴などをSODRA社員に説明し、利益になっていないという
現状を伝えた。


ただし、外材であるあなたの材木が入ってくるからという理由
は伝えていなかった。何かこうも言われたのに温和である。
競合であり、あんたは敵だ!と思ったのは私とその社長らくら
いかもしれない。


確かに条件は違う。違うがしかし、何年か後は、SODRAが
日本に視察に来るくらいになりたい。スウェーデンに日本の良
質な木材を輸出してやりたい。

それは利益なのか文化なのか、哲学なのかわからない。


ただ、そう思った真剣に、自分がそういったらあるメンバーに
「あはは」と笑われた。そんなんでいいのか。何十年もたっても
北欧や欧米に視察に行き、あぁ日本とは違うね~といって、
帰るだけでは、能がない。

スウェーデンのせいにする。
国家政策、林野庁のせいにする。
日本の商社のせいにする。

そうではなく自分の責任にして、この小さな憤りをどこでどう
自分のものにしていくか。忘れないでいたい。

スポンサーサイト

Comments 0

Leave a reply