【台風10号、岩泉、被災地の経営者。 】
カテゴリ: 行政(自治体/地域/開発)
【台風10号、岩泉、被災地の経営者。 】

死者12名、台風10号による多大な被災を受けた岩泉町。
本州最大の町、面積10万ha(1000k㎡)、人口約1万人の町

「森と水のシンフォニー(交響曲)」というタウンメッセージは、
自然と共に向き合い、自然と歩み合う生き方を奏でる日常を表したとすれば、
そこに、8月30日に突然、日常という美しい旋律は消え、
様々な不協和音をもたらせたのです。

私たちは、2年前からのお付き合いで、
広葉樹が広がるFSC国際森林認証を活かし、
新たな林業グループをつくり、
新たなコーディネーターを外部人材として募集し、
新製品の開発も、順調に進み、8割段階まで来ていました。

そこに、未曽有の被害。

東日本大震災の復興支援員としてやってきた外部人材A君、
押し寄せる濁流と土砂によりドアが空かなくなり、
なんとか必死で避難所へ逃げることができた。
住宅が浸水、自動車も流され廃車になったのです。
復興支援員がいまは支援される側となったと
いう状況はなんと皮肉なことなです。

全国で有名な岩泉ヨーグルトは、工場が全損し、操業が停止しています。
前日に盛岡で泊まったホテルの朝食で
「8月末の台風10号により工場が被災し、
 出荷できない為、朝食でのご提供を見合わせております。」
という表示がありました。

今回は、なんとか岩泉の現状を見て、今後の事をどう支援できるか、
そして泥作業ボランティアを少しでもできればと、
岩泉へと足を運びました。

もちろん現況を見るというのが第一でありましたが、
iwaizumi forestのメンバーのひとたちが、
過去をどうとらえ、いまどうみて、明日に向かっているか、
それを一番知りたかったのです。

必要必然・プラス発想とはよくいったものですが、
どんな不幸、不遇、不慮の事故があったとしても、
それには意味があり、過去オール善と捉えて、未来のための
意義付きをすること。

しかし、
「これは、必要必然だよ!」
っというのは、
それは当の本人が気付き、いうものであり、
被害者でもない、ソトモノが、諭すように伝えるものではない、
他人から言われることほど不幸の水増し状態へと陥るものはない。
文字通りの迷惑となるのです。

今回の訪問、色々な地区と会社を廻りましたが、特に、
9名が亡くなったあの地区は未だ泥だらけの風景であり、
泥に斜めに刺さった自動車が何台かそのままになっていました。

また、その先の海辺に近い集落では、田んぼは全滅で、
かつての運動場の姿もなく、なぎ倒された多くの木々で、
橋や建物が破壊され、そこはまさに灰色の風景ばかりが脳裏に焼き付きました。

山側の集落へといけば、
沢側の林道の入り口が土砂と流木で埋まり、
林業作業ができる場所は一部となり閉ざされていました。

まさに二度とみたくなかったという
東日本震災をまた思い出したという町の方の声も聴きました。

その中で、一縷の光、希望の声に出会えたのです。

今回の訪問、役場職員のIさんと共に、まず
一番、被害の激しかった純朴家具の工房へと参りました。

第一声がこれでした。

「ようこそ古川さん、
 私は、大丈夫ですよ!
 これを機に、機械配置も含め、リスタートです!」

と明るい声があり、私の方こそ元気を頂いたのです。

泥まみれの工房は、お客様(信者顧客)が全国から集まり
泥上げボランティアが敢行され、
一階部分は、だいぶ整理されたとはいえ、
通常の経営ができるまではまだ1か月、数か月はかかるかと。
大型の木工機械3台は水に浸かり修理調査中です。

また、河川上の、在庫置き場となっていたプレハブ小屋2つは、流され、
そこから20キロ先の集落で散乱していたとか、
数10キロ先の、海辺の集落で、漁師の網に、
広葉樹の天板がたくさんひっかっかっていたと聞きました。

また、崖の上に立つ在庫プレハブも、
半分以上の土台が流され、どうやってこの木材を回収するんだ、
もた雨が降れば、100枚くらいの天板が流されるだろうという、がっけっぷち。

それでも、濁流に流されてしまった天板の4分の1は、
番号がついているので、何とか、かき集めて持って帰ったというエピソード。
損傷は激しいが何とか使えるだろうという話もありました。

「どうせならこれまで以上に素晴らしい工房にしたいんです。」

神様は、その人に越えられない壁は与えないとか言いますが、
その若い経営者R君の言葉は、本当に勇気あるもので、
我々も止まってはならない。と背中を押されたような訪問となりました。

最後に、やはりそれでも大事なことは何か。

ある町民からは、

「それでもA君は大変だ、住むところがなく今も避難所生活。
やはり安心できる「家」があってこそ、次の事が考えられるんだ。」

まずはそこなんだ。

彼と彼と同じ復興支援員とともに、
たった4畳半くらいの場所の泥上げを手伝ったが、
それだけでも、1時間近い時間となりました。

些細な幸せのある、日常にもう一度、
日常という心地よい音楽が聞けるように、
明日から自分自身も気を引き締めていきたい所存です。

さぁ
この非日常という、その日常を脱し、あの新しい日常へ。

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編集 / 2016.09.20 / コメント: 0 / トラックバック: - / PageTop↑
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Author:古川大輔
地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる古川大輔が現場感あふれる日々をブログにアップ。コンサルタント視点のコラムもあり、地域経営、会社経営、人生経営のヒントにもご覧ください。 ~地域・地方にこそ美しい日本の宝あり~

⇒【連絡先】
株式会社 古川ちいきの総合研究所 
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